何十分も働くAIの中身

「AIエージェントの作り方」のレッスン 1 / 8・約2分

何十分も一人で働くAIエージェントの中身は、1回答えたら止まるAIを何度も呼び直すプログラムです。その1周をのぞいて、エージェントの正体を2分でつかみます。

レッスンの内容

何十分も働くAIの中身

「このバグを直して」と頼むと、Claude Codeのようなエージェントは調べて書き直し、何十分も一人で進みます。

でも中にいるAIは一度も働き続けていません。文章を返したら止まり、ファイルを開く手すら持っていない。

ファイルを開いたのは誰?

問題:エージェントが「ファイルを開いて読みました」と報告したとき、実際に起きているのはどれでしょう。

  1. AIが「このファイルを開いて」と答え、プログラムが開いて中身を渡し直した(正解)
  2. AIが自分の手でファイルを開き、読み終わるまで一人で動き続けた
  3. AIが最初からファイルの中身を全部覚えていて、開くふりをしただけ

解説:AIは文章を返すだけです。「開いて」という返答を受け取ったプログラムがファイルを開き、中身を次の呼び出しでAIに渡しました。

AIは、1回答えたら止まる

ChatGPTなどの本体である大規模言語モデルは、文章を受け取って返すだけ。これで終わりです。

指示通りに動き、結果を渡してまた聞くループを回すプログラムがエージェントです。新しいのはAIではなく、動かし方でした。

1周を見る

「請求書を整理して」を頼んだ場面です。AIが暗くなる瞬間とバーが進むタイミングを見てください。

○か✕か

○か✕か:エージェントが何十分も働けるのは、ふつうのチャットより長く考え続けられる特別なAIを使っているからだ。

答え:✕。中にいるのはチャットと同じAIで、1回の答えは数秒で止まります。長く働いて見えるのは、プログラムが結果を渡して何度も呼び直しているからです。

だから、作れる

請求書整理の1周を書き出すと、たった4行。作るとはAI開発ではなく、呼び直し方を決めることです。

ただ「次はフォルダを見たい」を毎回AIに決めさせてよいのでしょうか。人が手順を先に決める作り方もあります。

エージェントの正体

  • 大規模言語モデルは、文章を受け取って文章を返す。1回答えたら止まる
  • エージェントは、答えどおりに動き、結果を渡してまた聞くループを回すプログラム
  • 何十分の仕事も、数秒の1周の積み重ね。作るとは、呼び直し方を決めること

総仕上げ

問題:「AIエージェントを作る」とは、結局なにをすることでしょう。

  1. 1回答えて止まるAIを、結果を渡して呼び直す流れを決めること(正解)
  2. 何十分も考え続けられる、新しい種類のAIを作ること
  3. AIがファイルやメールを、自分の手で直接さわれるようにすること

解説:AIは1回で止まります。それを呼び直すのがエージェントで、作る人が決めるのは呼び直し方です。おつかれさまでした。請求書の例で「次はフォルダを見たい」を決めたのはAIでした。次は同じ依頼を「手順つき」と「ゴールだけ」で切り替え、AIの道筋がどこで分かれるか確かめます。

用語

ループ(Loop)
同じ流れを繰り返すこと。AIに聞き、指示通り動き、結果を渡してまた聞く、という作業の繰り返し。
エージェント(Agent)
1回答えて止まるAIに結果を渡し、何度も呼び直して仕事を進めるプログラム。
大規模言語モデル(Large Language Model)
文章を受け取って返すAI本体。ChatGPTなどの仲間で、1回答えると止まる。