注意は一生の予算

「たった1時間で人生を立て直す方法」のレッスン 1 / 7・約2分

電車でなんとなく眺めたスマホの10分は、時間よりずっと少ない何かを使っています。一生ぶんで映画5本ほどしかない注意の予算と、その行き先を自分で決める一手を2分で確かめます。

このレッスンで学ぶこと

  • 注意は戻らない予算

レッスンの内容

スマホを眺めていた10分

電車の中で、なんとなく10分スマホを眺めていた。誰にでもある時間ですよね。

時間は明日もまた24時間届きます。でもその10分で、明日になっても増えないものを1つ使っていました。

明日になったら

問題:電車で10分スマホを眺めた翌日。使った時間と画面に向けた力は、それぞれどうなるでしょう。

  1. 時間も、向けた力も、両方もどっている
  2. 時間はもどるが、向けた力はもどらない(正解)
  3. どちらももどらない

解説:時間は明日もまた24時間届きます。でも画面に向けた力は戻りません。それが何なのか、次で名前をつけますね。

一生ぶんで、映画3本

一生ぶんで、映画5本

使っていたのは注意。いま意識を向けている力のことです。

心理学者チクセントミハイの試算では、一生ぶんを合わせてもおよそ1850億ビット。スマホでいうと、高画質の映画5本分ほどの量です。

映画3本が減っていく

映画5本が減っていく

日付が変わるとき、太陽とフィルムのどちらが戻るか見ましょう。

○か✕か

○か✕か:眺めた内容を何も覚えていないなら、その10分ぶんの注意の予算は減っていない。

答え:✕。覚えていなくても関係ありません。画面に意識を向けた時点で予算から引かれます。向けた注意を取り戻す方法はありません。

向こうから引き出しにくる

減ること自体は問題ありません。予算は使うためにあるからです。問題は、電車での10分を通知やおすすめに引き出されたこと。

だから、開く前に「何を見るか」を一言だけ自分で決めてから開きます。

注意は一生の予算

  • 注意は、一生ぶんを足しても映画5本ほどの予算
  • 時間は毎日補充されるが、注意は向けた瞬間に減って戻らない
  • 決めなくても、通知やおすすめが向こうから引き出しにくる
  • だから、向ける前に行き先を決める

総仕上げ

問題:同じスマホの10分でも、注意の予算の使い方として違いが出るのはどれでしょう。

  1. 画面を見る時間を、5分に減らしたとき
  2. 開く前に、何を見るかを自分で決めたとき(正解)
  3. 見た内容を、あとで思い出せたとき

解説:おつかれさまでした。減らすより先に行き先を決める。それが注意の予算の使い方です。では、机に向かった1時間の注意は、どれだけ本命に残っているのか。次のレッスンでは、気がかりを1つ足すたびに本命に残る青が右から削られていくのを、あなたの指で確かめます。

用語

注意(Attention)
いま意識を向けている力。一度に向けられる量が少なく一生分でも限りがある。向けた瞬間に減り戻らない。
ビット(Bit)
情報の最小単位。「はい」か「いいえ」の1回分。スマホの容量の1バイトはこれ8つ分。