電気と磁気と光

「物理のすべて」のレッスン 4 / 6・約8分

スマホが充電できるのも、光が見えるのも、実は同じ仕組み?電気と磁気が生み出し合う世界。

このレッスンで学ぶこと

  • 電磁誘導と電磁気
  • 光は電磁波

レッスンの内容

触れていないのに、充電できる

台に置くだけでスマホが充電される。線がつながっていないのに、電気だけが移っています。

実は今この文字が見えているのも、同じ仕組みです。そこまで一気に行きましょう。

好き嫌いの激しい粒

電気には、プラスとマイナスの2種類しかありません。これが電荷です。

同じ種類は離れようとし、違う種類は引き合う。磁石のN極とS極にそっくりですね。

近づけるとどうなる

問題:マイナスの電荷を持った粒を2つ、そっと近づけて手を離すとどうなるでしょう。

  1. たがいに反発して離れていく(正解)
  2. たがいに引き合ってくっつく
  3. どちらも動かず、その場に止まったまま

解説:同じ種類どうしは必ず反発します。近づけるほど反発が強くなるので、手を離すと勢いよく離れていきます。

別物だと思われていた2つ

電気と磁石は、長いあいだ別の現象だと思われていました。

1831年、イギリスのファラデーは、磁石をコイルに出し入れすると電気が流れると気づきます。試してみましょう。

磁石を出し入れしてみる

スライダーで磁石を動かし、電球が光る瞬間を観察しましょう。

動かした瞬間だけ

電球が光ったのは、磁石を動かしているときだけでした。

磁石とコイルの関係が変化することで電気が生まれます。これが電磁誘導です。

○か✕か

○か✕か:強い磁石をコイルの中に入れっぱなしにしておけば、電気は流れ続ける。

答え:✕。入れっぱなしでは何も起きません。電気を生むのは磁石の強さではなく、変化のほうです。

発電所は何をしている

問題:火力でも水力でも、発電所が最後にやっていることは共通しています。それは何ですか?

  1. 強い磁石をたくさん並べて置いておくこと
  2. 磁石とコイルを、動かし続けること(正解)
  3. 電気の粒そのものを新しく作り出すこと

解説:燃やすのも、水を落とすのも、目的はタービンを回すことです。回して磁石とコイルの関係を変え続けることで、電気が生まれ続けます。

行き来する2つ

逆も成り立ちます。電線に電気を流すと、そばの方位磁針が振れる。電磁石やモーターはこちらの応用です。

切り離せないので、まとめて電磁気と呼びます。

たがいに生み出しながら進む

電気の変化が磁気を生み、磁気の変化がまた電気を生む。この連鎖は空間を自力で進みます。これが電磁波です。

1864年、マクスウェルは計算から、その速さが光と同じ秒速約30万キロだと突き止めました。

では、光とは

問題:電気と磁気がたがいを生み出しながら、空間を秒速約30万キロで進む波。私たちが「光」と呼ぶものとの関係はどれでしょう。

  1. 光とは別の現象で、速さが偶然同じだけ
  2. 光もこの波の一種(正解)
  3. 光はこの波のうち、磁気の部分だけのもの

解説:光は特別な存在ではなく、電磁波の中で目に映る一部分です。太陽の光もスマホの画面も、電気と磁気の連鎖が届いているだけです。

違いは、波の細かさだけ

電磁波の違いは、波の刻みの細かさだけ。これが周波数です。

粗いほうから、Wi-Fiの電波、こたつの赤外線、目に見える光、日焼けの紫外線、レントゲンのX線。全部おなじ仲間です。

電波とX線の差

問題:Wi-Fiの電波と、レントゲンのX線。この2つの本質的な違いは何ですか?

  1. 波の刻みの細かさが違うだけで、正体は同じ(正解)
  2. 電波は電気の波、X線は磁気の波という違い
  3. 電波は空気中を進み、X線は空気がなくても進むという違い

解説:同じ電磁波の家族です。刻みが細かいほど1回あたりの勢いが強くなり、体を通り抜けたり日焼けを起こしたりします。

見えない力の正体

  • 電荷はプラスとマイナスの2種類だけで、同じもの同士は反発する
  • 磁石とコイルの関係が変わったときだけ電気が生まれ、電気を流せば磁気が生まれる
  • 生み出し合う連鎖が空間を飛んでいくのが電磁波で、光もその一部

総仕上げ

問題:ワイヤレス充電と、目に見える光。この2つに共通しているのは何ですか?

  1. どちらも空気を伝わって届いていること
  2. どちらも電気と磁気がたがいを生み出す現象であること(正解)
  3. どちらも磁石が単独で働いている現象であること

解説:別々に見えた充電と光が、1本につながりましたね。おつかれさまでした。では、走る電車から懐中電灯を照らすと、ホームから見た光は速くなるのでしょうか。次は「時間は伸び縮みする」という驚きの結論に迫ります。

用語

電荷(Electric charge)
電気を帯びた粒が持つ性質。プラスとマイナスの2種類しかありません。
周波数(Frequency)
波の刻みの細かさ。細かいほど、1回あたりの勢いが強い。
電磁気(Electromagnetism)
電気と磁気を一つの現象としてまとめた呼び方。
電磁波(Electromagnetic wave)
電気と磁気が生まれ変わりながら空間を進む波。
電磁誘導(Electromagnetic induction)
磁石とコイルの関係が変わると電気が生まれる現象。