矢印は、どこに置いても同じ

「数学が苦手でもわかる、ベクトルの仕組み」のレッスン 2 / 8・約7分

「東に3、北に4」は、東京で引いても大阪で引いても同じ矢印です。ベクトルを足す・何倍かする、の2つの操作を手で動かして覚えます。

このレッスンで学ぶこと

  • ベクトルの足し算・何倍か・引き算

レッスンの内容

東京でも大阪でも、同じ矢印

東京と大阪のどちらから「東に3km、北に4km」進んでも、矢印の形は同じ。ベクトルは向きと長さだけで、出発地を選びません。

矢印を、数字2つで書く

東を右、北を上とすると「東に3、北に4」は [3, 4] です。西や南へ行くときは −3 のように負の数で表します。

東京駅から [2, 1]、名古屋駅から

問題:東京駅から [2, 1]、名古屋駅から [2, 1]、大阪駅から [1, 2] の矢印を引きました。ベクトルとして同じなのはどれでしょう。

  1. 東京と名古屋の2本(正解)
  2. 3本すべて
  3. 名古屋と大阪の2本

解説:ベクトルは向きと長さで決まるためスタート地点は不問です。[1, 2] は長さが同じでも北寄りを向く別物です。

2回歩くと、どこに着く?

[3, 1] 歩いてから [1, 2] 歩くと、着くのは [4, 3]。同じ位置の数字を足すだけです。

矢印で描くなら、2本目の端を1本目の先につなぎます。これがベクトルの足し算です。

矢印を足して、伸ばしてみる

「a」か「b」を選び、矢印ボタンで先を動かします。太い矢印の先と式の数字が連動するのを見たら、倍率をマイナスにしてみましょう。

順番を入れかえても、同じ場所

[1, 2] を先に歩いても、着くのは同じ [4, 3] です。

矢印は平行にずらせるので、2通りの道筋は平行四辺形になって同じ角で出会います。

東に2・南に1の [2, −1] のあと

問題:東に2・南に1の [2, −1] のあとに、西に3・北に4の [−3, 4] をつなぎます。着く地点を表すベクトルはどれでしょう。

  1. [−1, 3](正解)
  2. [5, 5]
  3. [−6, −4]

解説:同じ位置の数字を足します。東西は 2 + (−3) = −1、南北は −1 + 4 = 3。西に1、北に3の位置に着きます。

何倍かで、伸ばす・裏返す

2を掛けると、向きはそのままで長さが2倍。数字では全部の位置に掛けて、2 × [1, 2] = [2, 4]。

数字1つを全部の位置に掛けるこの操作を、定数倍と呼びます。

−1を掛けると、裏返る

0.5を掛ければ半分の長さに縮み、−1を掛けると長さはそのままで真逆を向きます。

−1 × [1, 2] = [−1, −2] となり、北東向きの矢印が南西を向きます。

○か✕か

○か✕か:ベクトルに −1 を掛けると、矢印が縮んで長さが0に近づく。

答え:✕。−1を掛けても長さは変わらず、向きだけが真逆になります。縮めたいときは、0.5のように0と1の間の数を掛けます。

引き算は、逆向きを足すこと

[4, 3] − [3, 1] は [−3, −1] を足すのと同じで [1, 2] です。

矢印では [3, 1] の先から [4, 3] の先へ向かいます。2地点の差は片方から他方への矢印です。

地図の上で、家が [1, 1]、駅が [

問題:地図の上で、家が [1, 1]、駅が [4, 5] の位置にあります。駅 − 家 を計算して出てくる矢印はどれでしょう。

  1. 家から駅へ向かう [3, 4](正解)
  2. 駅から家へ向かう [−3, −4]
  3. 家から駅の先へ伸びる [5, 6]

解説:4 − 1 = 3、5 − 1 = 4 で [3, 4]。家から駅へ向かう差の矢印です。

王−男+女を、矢印で読む

女 − 男 は男から女への差の矢印。「王 − 男 + 女」は、これを王の先に足す計算です。

矢印は場所を選ばないので、男の場所で出た差を王まで自由に運べます。

言葉が数字の列になったAIで「王 − 男

問題:言葉が数字の列になったAIで「王 − 男 + 女」を計算します。この計算を矢印で読むと、何をしていることになるでしょう。

  1. 男から女への矢印を、王の先に継ぎ足す(正解)
  2. 王から男への矢印を、女の先に継ぎ足す
  3. 王から女への矢印を、男の先に継ぎ足す

解説:女 − 男 は男から女への矢印で、それを王に足しています。足す順番を変えて、男から王への矢印を女に足しても同じ場所に届きます。

矢印の算数

  • ベクトルは向きと長さだけで場所は持たない。[3, 4] と書ける
  • 足し算は先につなぐこと。数字は同じ位置どうしを足す
  • 定数倍は、伸ばす・縮める・裏返すこと。数字では全部の位置に掛ける
  • 引き算は差の矢印。王 − 男 + 女 は矢印を王へ運ぶ計算

「王 − 男 + 女」では、男の位置で引

問題:「王 − 男 + 女」では、男の位置で引いた「男から女への矢印」を、王の位置へ運んで足します。そうしてよいのはなぜでしょう。

  1. ベクトルは向きと長さだけで決まり、置き場所を持たないから(正解)
  2. 王と男は、数字の列の上でまったく同じ位置にあるから
  3. 運ぶときに、矢印の長さを王に合わせて変えているから

解説:お疲れ様でした。自由に運べる矢印だから差を王に足せます。ただ言葉の数字は50個以上。図に描けない数字の次は、性格診断の5つの点で相性を計算します。

用語

ベクトル(Vector)
向きと長さを持つ矢印。場所を選ばず平行移動しても同じです。[3, 4] のような数字で表せます。
ベクトルの足し算(Vector addition)
1本目の先に2本目の端をつなぎ、起点から終点まで引いた矢印のこと。同じ位置の数字を足します。